李朝膳

8月の企画展も無事に終わりました、 李朝家具の展示会はこれで2回目です、初めて試みたのは

今から7年前、2003年に緑美しい島田美術館の古い蔵をお借りしてでした。

今回はイメージをガラリと変え、コンクリートの建物の白い空間、少し不安もありましたが

現代の暮らしの中に李朝を取り入れるというテーマにはぴったりでした。

ご遠方ご来場いただいたたくさんの方々、ほんとうにありがとうございました。

重厚なバンダジや書案に囲まれ毎日眺めていますと、ひとつひとつの家具にそれぞれの

表情があり見ていてあきません、 どんな場所にあっても堂々としています。

会期中、 雰囲気やサイズいろいろなことから、ご自宅でご覧になりたいというお客様の

要望に応え家具を運ぶことになり、選ばれたのは背の低い余分なものは何もないという

シンプルなバンダジでした。 

ご自宅は土壁と古い板張りの部屋で、そこにバンダジを据えたときの凛とした景観は

今も脳裏に残っています。 こういう瞬間がときどきあるから私はこの仕事をしているのだと

思います。 長い人生、長いモノ売りの仕事には様々なことが起こり、ことにこの数年

向かうべき道が見えなくなったことがありました。 

ところがこういう瞬間に遭遇すると眼前が大きく開けるような気持ちになります。 

先のバンダジは緑溢れる木々に囲まれた、土壁と古い板張りの部屋に今もあり、

やがてお帰りになるご主人様と奥様のこれからの時間を、より豊かにより充実の日々に

していくことだろうと想像しています。



これは花びら型のおおきな李朝膳です。

もうやがて15年、木は欅、輪花の縁は二重に縁取りがされ色艶と共に年輪を感じます。

すっと伸びた虎足は優雅で天板の下は手の込んだ仕上げです。

ただ残念なのは天板が左右に大きく反っています、ところが不思議なことにカタカタしません

しかしカタカタしても私はこれを買いました。 

仕入れと称して購入しましたがその時の仕入れ価格は高価でした、 今は良く買っておいたと

思いますがその頃の自分にはこの李朝膳の価値や重みは半分も分かっていなかったように

感じます。 ただこれも一瞬の出会いでした。 他のモノを数台やめてもこれが欲しかったのです。

屏風の前にいつも置いています。 人が来るとこの膳を囲んでお茶を頂きます。

和室の部屋にぽつねんと置かれた李朝膳は本当に美しいです。





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by gallery_man | 2010-08-25 16:47 | 徒然なるままに | Comments(0)

熊本市新屋敷にある陶器と李朝と掛け軸のお店ギャラリー満のブログです


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