掛け軸に心を奪われてもうどのくらいでしょうか。私の考えにお軸を美術品とした見方、
そして暮らしの中のアートとする見方があります。今の住まいは畳の部屋が少なくなり
床の間のある家も少なくなっています。私など狭い2LDKのマンションですが幸いかな、小さな
和室があります。お軸を掛けています。疲れて帰宅してすぐに目がいくのは掛け軸です。
どんなに狭かろうとお軸の周りは静かな空気感です。この細長い箱の中にはアートが静かに
眠っています。これから、掛け軸をご覧になるとき作者はもちろんですが、表装の仕立て
裂の趣も見ていただきたいと思います。